俺が大学に入りたての頃、バイト先で知り合った子がいた。
その頃俺はバイト先を探していて、面接回った挙句、
駅前のレンタル屋に決まったんだ。
CDとかDVDのレンタルね。
シフトは曜日によって変わるんだけど大体夕方から深夜にかけて。
店は深夜一時までだったから、
そこまでいる時もあるし、
次の日授業が早い時には
十一時くらいで帰らしてもらう時もあった。
仕事には大体、四、五人入っていて人員的には余裕があったからだと思う。
その日の都合で、昼に連絡して遅くに行ったり、早上がりさして
もらえるのは正直助かった。理解ある店長のおかげだろう。
店長は四十代なかばの日焼けした短髪の人で、
爽やかな体育教師みたいな印象だった。
休む時も「テストが…」とか「単位がやばくて…」とか言うと
「しっかり勉強しろ!」なんて言って休ましてくれた。
店長がそんな感じだったから働く環境はわりと良くて、
バイト仲間でも長く続ける人間が比較的多くいたと思う。
で、そこのバイトのシフトは夕方五時くらいからは高校生が
多くて(って言うかほとんど高校生)、十時以降は高校生が
働けないから大学生かフリーターが入っていた。
時給的に言えば深夜をメインに入った方が良かったんだけど、
俺が採用された時には、深夜は埋まり気味で、誰かの代打
じゃないと入れない状態だった。
金も欲しかったけど、環境が良かったので続けたし、十時以降の
人が休みたい時には積極的に代わるようにしたのと、自分があまり
休まなければ給料に不満はなかったので問題はなかった。
夕方シフトに入ると、高校生と話を合わせるのが大変だったが
気さくな奴が多くて楽しく出来た。
俺の方が歳上というのもあって彼等も一応気を遣っていたんだろう。
そんな感じだったんで、俺は夕方シフトの高校生と深夜シフトの
大学生の両方と仲良くなった。
俺ルックスは基本的にイケメンでもないがブサメンでもない感じ。
中身はかなりのオタク要素があったけど表に出さないようにしていた。
「この映画見ました?」って洋画の話題を振られて、
(最近アニメ以外見てねー)って思いながら
「見てないけど面白そうだねー、今度見るよ。あと○○の新作ってどうなの?」
なんて言って適当に話を合わせていた。
あと、基本的に明るく振舞って、感情の起伏が激しくないような
人って感じにしていた。
そんな感じで無難に仕事をこなす日々が続いた。
深夜は九割が男なんだけど、夕方は六割以上(七割近くかも)が
女で、最初仕事がやりづらいかなって思っていたんだけど、
上記のような俺の態度で次第に打ち解けて年齢差とか性別差を
感じさせないくらい仲が良くなっていった。
その中に一人ミホ(仮名。漢字だと美保)って子がいた。
当時高二でショートカット、スレンダーでもなくポチャでもない普通体型。
自分からは話しかけないけど、話せば明るく返してくれる、そんな子だった。
バイトに入った頃も外見の良さで気になっていたけど、
話をする内に、ますます気になっていったんだよね。
自分より歳下の女なんて自分勝手に振舞っていたり、
はしゃいでいて楽しけりゃいい、ノリ重視…、ようするに子供なんだな、
ってその時の俺は思っていた。
でも彼女は、そんな風じゃなくて。
わりと控え目で献身的、でも主張する時には主張するっていう
態度が俺には好ましく映っていたんだ。
挨拶もするし礼儀正しいんだよね、根が。
真面目って言ってもいい。
で、二ヶ月過ぎた頃から仕事終わりの時間が重なる時に、
店の外で少し話したりするようになった。
って言っても短い時間だし、他にも同じ時間に上がりの
高校生がいる時もあったから二人きりっていうのは少なかった。
内容は仕事の話とか世間話で、数分もしたら解散って感じだったね。
彼女のシフトもあるし、俺のシフトもあるから、そんな風に
仕事以外の時間で話ができるのなんて週一か二回程度だったと思う。
向こうは特に意識なんてしていないだろうけど、俺の方は段々惹かれていった。
仕事終わりに話すのが当たり前になるようになった頃は、
ちょうど梅雨の時期で、彼女は夏服になっていたから制服姿に
萌えていたり、短いスカートから覗く太腿にムラムラしていたりした。
彼女は学校帰りにバイト先に向かって来るから制服なわけですよ。
薄手のシャツからブラが透けて見えたりすると、もう……、ね。
店で会うたびに、色んな意味でドキドキしてた気がする。
最初は、相手にされないだろう、なんて気持ちでいるから
なんとも思ってなかったけど、話ができて仲良くなってくると、
望みが深くなってくるわけです。
もっと仲良くなりたい、もっと長い時間一緒にいたい…って。
で、どうしようもなくなって散々迷って告白する事に決めたんだ。
そこにいくまでも色々考えて結構悩んだよ。
駄目だったら仕事場でお互い気まずくなる。
↓
新しいバイト場を探さなきゃ。
なんて考えてた。
なんだかんだで一ヶ月くらい考えてたかも。
とにかく、悩んでるよりはっきりさせて楽になりたいって気持ちの
方が強かったみたい。
結果なんてどうでもいいから言うだけ言おうって決心した。
そう決めてから二人きりになるチャンスを窺った。
その時には携帯番号とかも交換していたから呼び出したり
するのは楽だったけど、仕事以外に会うような関係じゃないし、
警戒されるだけだ。
なるべく自然に、がテーマだった。
そうして何とか仕事終わりに二人きりになるチャンスを探っている
うちに、あっという間に一週間たってしまった。
ようやくチャンスが訪れたのが決心から十日くらい後。
もう梅雨明けして夏が来るって頃だった。
その日は、普段だと、俺、ミホ、別の女の子(可愛い)が十時
上がりのシフトだったんだけど、女の子が急に早退していって、
帰りに俺たち二人だけになった。
急な事態だったがチャンスを待っていた俺は「今日だ!」と思った。
俺の働いている店は、さっきも書いたように駅前にあって。
その近くにはマンションがあるんだけど、昼にはそこの主婦達が
集う小さな公園見たいな場所があるんだよね。
で、そこに「ちょっと行ってみない?」みたいな軽い感じで誘った。
もう梅雨も終わりかけで雨も降ってなかったから十時くらいには
適度な気候で、
彼女も「涼しいし、たまにはいいかもね」なんてのってきた。
公園は、あまり広くなくて背の高い木が周囲に植えてあって、
いい感じに薄暗い。
あちこちにベンチが置いてあって適当に外灯が並んでいるくらいで、
あとは何もなかった。
行ってみると、たまーに通り掛る人がいるくらいで、
ほとんど人影は見えない。
もしかしたら、いるのかもしれないけど、木陰とかベンチの
背もたれ(結構高い)とかに遮られて、よくわからない。
いても二、三人だろう。
どちらかと言うと、ビルやマンションの外壁とかに囲まれていて
閉鎖的な場所だと思った。
着いて五分もしないでベンチに座った。
なるべく人目につかない場所を、さり気なくチョイス。
俺の左にミホちゃんがいる。
その向こうは木の幹があって、ちょうど木陰って場所。
暗いのもあって俺の右側の方しか周りからは見えない感じ。
で、それとなく雑談をしながら機会を見計らって言った。
もともと決めていたから、ここまで来たら躊躇いはない。
もう、ズバッと直球。
あんまり覚えてないけど、段々好きになってきて最近は、
どうにもならなくなってきた。
よかったら付き合ってくれない?みたいな内容だ。
彼女はしばらく黙っていて何か考えているみたいだった。
俺も返事を待っていたけど、どうにもその沈黙が我慢できなくて
「あ、俺じゃ駄目かな?」って言った。
「ん、んー……、そういうわけじゃないけど……」
「彼氏とかいるの?」
「今はいない」
「じゃあ、どう?」
しつこい。
でもとりあえず誠意は見せようと思った。
あと、どうせ振られるにしても言えるだけの事は言っておこうと。
それからも彼女は黙っていたけど
「やっぱり……、……ごめんなさい」
座ったまま頭を下げた。
まぁある程度は予想されていた事態だったので心の準備は
できていたが少しショックだった。
それから自分を納得させる為にもう少し突っ込んで理由を訊いてみた。
彼女はあまり話したがらなかったが、最終的には俺の質問に
イエス、ノーと答えてるうちに少しずつ色々話してくれた。
それによると、一年の時(去年ね)に付き合っていた彼氏がいたらしい。
でもその彼氏とは、向こうに気になる女ができたのと、
ミホの方の気持ちが冷めてきたのが同時になって別れてしまった、
という事。
彼女は二年になるので、そろそろ受験勉強をしたいから来年に
なったらバイトも減らしていきたい。
彼氏を作って遊んでいる時間はないと思う。
今は特に好きな人はいない。
以上が彼女の話の大筋だ。
若干ニュアンスが違う所もあるかもしれないが、大体こんな感じ。
勉強の邪魔にならないようにする、とか
そんなに遊べなくてもいいから、とか色々言ってみたけど結局駄目。
「そっかー」と最後に溜息混じりに呟いた。
「ごめんなさい」彼女は申し訳なさそうに謝った。
彼女の話を聞いている最中から段々俺の中で気持ちの変化が
起きていて、どうせ駄目なら言うだけ言ってやろうっていう風に
なっていった。
普段、そんなに熱く話すキャラじゃないから驚いた、
と後日彼女が俺に言ったくらい、その日の俺は違ったらしい。
それから恋愛話を中心に色々雑談していたんだけど、
俺は急に変な思い付きをして、こう言ったんだ。
「じゃあさ、付き合うのが無理ならせめてキスだけ駄目かな?」
彼女はビックリして「は?」って顔をしていた。
「いや、もう付き合うのは無理って聞いててわかったんだけど、
俺もなんか諦めるきっかけが欲しいんだよね。さっきも言ったけどさ、
結構悩んでたわけよ。で、無理ってなって諦めようとしても、やっぱり
引きずっちゃうと思うんだよね」
彼女は黙って聞いていた。
「だから、そういうのがあれば、ミホちゃんとの事をいい思い出として
忘れられると思うんだよね」
「そういうのって?」
「いや、だから、こう……上手く言えないんだけど、それがキスとか
かなぁって思って」
今考えると無茶苦茶な理論だが、当時はなんか、それが正しいような、
きっと彼女はわかってくれるんじゃないかなって気になっていた。
「なんか無理ありません?」
確かに。
「うーん、でもほら、例えば告白しないで駄目になるより、
駄目でも告白しようって時あるじゃない?」
彼女は頷いている。
「で、それって結果を求めてるんじゃなくて告白する事で自分の
気持ちにケジメをつけようとしてるって事なんじゃないかな?」
さらに畳み掛ける。
「その人と付き合いたいとかって気持ちよりも自分の感情を
整理しているっていうか、告白する事で溜まってた思いを
吐き出して楽になりたい、とか」
黙ってるけど否定しない。
「で、今俺が言ってるのが、まさにそういう事なんだよね」
みたいな流れで、いかに俺の求めている行為に正当性があるかを
延々と語り続けた。
彼女は黙って聞いていたが最後は吹き出して
「俺さん、必死すぎー」
って笑い出した。
それで場が和んだ。
「そう?」
「うん、なんか面白いよ」
「駄目?ミホちゃんだって初めてってわけじゃないんでしょ?」
「まぁ、そうだけどね……」
なんて会話をしながら少しずつ彼女との距離を詰めていった。
もうちょっとで肩が抱けるって所まで来たら
「迫りすぎ!」って怒られて元の場所に戻った。
それから彼女は黙っていたけど
「んー、んー、んー」
って何かと思ったら鼻歌だった。
それから、しばらく考えてる風で足をブラブラさせていたら
急に鼻歌が止まったかと思うと、俺の方を向いて、
「いいよ」って小さな声で言った。
「マジでー」立ち上がりそうになって訊き返すと
「うん」と頷いてから「ただし!」と付け加えた。
「店の人には当たり前だけど、ぜっったいに誰にも言わない事!」
「わかった」もう何を言われても二つ返事だ。
「絶対だよ」
「うん」
言いながら彼女ににじり寄る。
念の為、人がいないのを見回してから彼女の肩を抱いた。
思っていたより細い。
グッと引き寄せると彼女は目をつぶっている。
それから軽く深呼吸して彼女の気持ちが変わらないうちに唇を重ねた。
予想以上に柔らかく口紅かリップの味がした。
普段化粧をしているようには見えなかったが薄くしているのだろう。
高校生なんだから当たり前か。
それから息が続くまでキスしていた。
なんか少しでも唇を離したら「もうおしまい」って言われそうな
気がしていたから。
それで、ここぞとばかりに彼女の感触を味わった。
唇はムニュムニュして柔らかいし髪がいい匂いするんだ。
うっとりしながら夢見心地だった。
一応断っておくけど、この時点で童貞じゃなかった。
でも傍から見たらそれくらいの必死さはあったかもしれない。
ガツガツした感じ。
あんまり長く続くから、彼女が掴んでいる俺の袖を何度か揺すった。
それでも俺が離さない。
まだまだ彼女を味わいたかった。
そうしたら今度は胸を押すようにしたので、彼女は離れてしまった。
「ちょっと、苦しいよ」
喘ぎながら深呼吸をした。
俺は謝ってからもう一度迫ろうとしたが
「もう終わりにしようよ」って言われたので名残惜しかったけどやめた。
それから二人で立ち上がって、帰ろうって雰囲気になった。
公園を出る時に彼女が「これで忘れてね」って言った。
俺は、どう返事をしていいのか迷ったがなんとなく
「あぁ、うん」
みたいな曖昧な返事をした。
遅くなったので駅まで送っていこうとしたけど、彼女は、ちょっと歩いてから
「ここでいいよ」って言って手を振って走って行った。
その後は、お互いバイトでも何もなかったように振舞っていた。
挨拶もするし普通に会話もする。
バイトが終わった後に他の人を交えて話したりもした。
彼女も普通に接してくれてたから、俺も忘れようとしたんだ。
でもさ、あんな事があって、はいそうですかって忘れられるもんでもない。
彼女に言った事とは矛盾しているけど…。
で、あれから会話の機会が増えた。
他の人のシフトの兼ね合いで曜日を移動したりした結果、
今まで週二で重なっていたシフトが週三になった。
そのほとんどの終わりに話したりしてたから親密になってもおかしくない。
周りからもシフトが重なっているっていうので、仲良くしてても
そんなに怪しまれなかった。
あの公園にもバイト終わりに何回か行った。
もちろん、何もなかった。
店の前で話しているのは迷惑になるし、公園なら静かな場所で
話ができる、座るところもある、って理由で使っていたんだけど。
それで、あのキスから二週間くらいした頃。
当時、土曜が同じシフトで、お互い次の日が休みだから毎週
決まって零時くらいまで話したりしていた。
彼女は、親には「友達とファミレスに行っている」とか言ってたみたい。
何人かで話す時の方が多かったけど、その時は二人だった。
ベンチに座って、だらだら話していたら急に雨が降ってきた。
台風クラスとは言い過ぎだけど、結構強めに。
風も強い。
夏だし降ってもおかしくない。
そう言えば天気予報見てなかった。
で、どうしよう?ってなった。
公園には雨宿りできる所なんてないから移動しないといけない。
駅前だから少し歩けば、コンビニとかファミレスとかあるんだけど、
知り合いに会いそうで、ちょっと行きづらい。
カラオケって案もあったんだけど、カラオケだけが今いる場所から
メチャクチャ遠かった。
困った。
彼女もそんな表情。
どこかに避難したいんだけど、彼女としては、俺は彼氏じゃないん
だから二人でいる所を見られるのが嫌だったのかもしれない。
俺としても、彼女は幼く見えるからあまり遅い時間に一緒に
いるのを警察とかに見られると少し嫌だな、ってのもあった。
当時は夏休みで土曜だったし。
親に連絡されてもお互い困る。
そんなわけで彼女は未成年だから、どこかの店の中とか
行くのは気を遣ってた。
その点でも公園は良かったんだよね。
駅前だけど、これまでの経験上警官の姿は見かけなかったし。
彼女の家は電車で一つ隣りの駅から徒歩数分の場所。
それまでは学校帰りに電車で通っていたんだけど、夏休みに
入った頃から運動不足とダイエットの為、家から自転車で来ていた。
俺の家は歩いて五分もしない場所で一人暮らしだから帰るのに
問題ないけど、この雨の中彼女をチャリで帰らすのはさすがに鬼だ。
……みたいな複雑な事情があってなかなか結論が出なかった。
彼女も、こうしようとは言わない。
お互いかなり濡れてきていて前髪から滴がポタポタ垂れてきている。
で、半分冗談、半分本気で
「家来る?」って言った。
それでも返事しないから、俺は彼女の手を無理矢理引いてチャリの
後ろに乗せ、彼女のチャリを全力で漕いで家まで飛ばしたんだ。
そうしたら二分もしないで家に着いた。
とりあえず部屋に上げてタオルを渡す。
「適当に座ってて」って言ってから
俺は濡れた服を脱ぎ捨ててシャワーを浴びた。
さっぱりして風呂から出て、落ち着いて彼女を見ると、
やっぱり結構濡れている。
風邪ひくといけないから、とかなんとか言って、今度も無理矢理
浴室に連れて行った。
タオルと、とりあえずの着替え(俺のTシャツと短パン)を渡して彼女が
シャワーを浴びている間、脱いだ服を乾かしてあげた。
部屋には乾燥機なんてなかったからドライヤーを使った。
普段は制服だったけど、夏休みに入っていたから私服。
上が薄いピンクのノースリーブに黒のスカート。
生地が薄かったから、わりと早く乾いた。
そんな事をしている内に貸したシャツに着替えた彼女が出てきた。
雨はまだ止まない。
今後の事を話し合って、最悪、俺が傘を貸すから彼女は駅まで
歩いて電車で帰るってなった。
それまでもう少し様子を見ようって。
それで、お茶を飲みながら公園での話の続きとか、雑談
してたんだけど、どうにもムラムラ来るわけですよ。
自分の部屋、狭い場所に二人きり、湯上りの高校生(しかも可愛い)。
Tシャツ越しに胸の膨らみがわかるし、短パンからムチッとした
太腿が覗いているわけですよ。
これらの条件が揃っていて、襲い掛からないって難しくない?
俺、僧侶じゃないし。
で、何気なく話しながら抱きつきました。
ガバッと。
彼女は「えっ?」ってなってもがいたけど力じゃ勝てない。
キスして押し倒しましたよ。
それから「ごめん、我慢できない」
って言って服を脱がそうとした。
でも、キスなら一度したから平気だったけど、脱がそうとしたら頑強に抵抗された。
今までの比じゃないくらい。
「ちょ、ちょっと、やめ……、無理無理無理無理」
「好きだ!」
「それはわかったから。でも、駄目」
「いいじゃん」
「だめだよ、だ……ムグ……キスも……だ……め……ん…」
キスしまくりです。
胸を触ったらブラ越しだったけど柔らかくて弾力があるのがわかった。
チョーーヤワラケー!
すでにフル勃起。
右手で胸をモミモミモミモミ。
左手と体で押さえ込みつつ自由を奪う。
しばらく揉みまくったあとで下も脱がそうとしたら俺の手を
つかんで離さない。
彼女の手も白くなるくらい力が入っている。
あまりに激しいから俺は訊いた。
「もしかして初めて?」
「…………」
「マジで?」
それから問い詰めたら、昔やろうとしたけど、うまく入らなかった
との事。
不思議なもので、それを聞いたら逆に萎えてしまったわけですよ。
このままいけば、俺が初めてなのは嬉しいんだけど、
彼女からしたら初めてがこんな無理矢理でいいのか、と。
悪い思い出になるんじゃないか、と。
なんて冷静になってしまったわけです。
でも一方で、湯上り高校生を抱きしめているわけですから、
下の方が大変な事になっているわけです。
ガッチガチで痛いくらい。
しかも出ちゃったんじゃないかってくらい先走ってるのが
自分でもわかる。
彼女も、気付いているみたいで、抵抗するのに手とかは
動かすんだけど、それが当たってる太腿は動かさなかったりする。
まぁ、でもやめようかって感じになった。
そう彼女に伝えて押さえてる力を抜いたら、ちらっと下を見てから
「いいの?」って言った。
助かったような、でもそれどうすんだよ、っていう半々な感じで。
俺としては正直、やれないなら口でして欲しかった。
で、そこから交渉開始。
キスの時みたいにもって行けば、なんとかなるんじゃないかと
考えて、
男はこうなっちゃうと出すまで小さくならない、とか
ミホちゃんみたいに可愛い子といたら誰でもこうなる、とか
高校生くらいなら誰でもやってる、とか
このままいるのは苦しいから人助けだと思って、とか
ミホちゃん可愛いから俺すぐ逝くと思うよ、とか
……もう考え付くありとあらゆる言葉を並べた。
そうしたら彼女は
「…手……とかじゃ駄目かな?」と提案。
ここは妥協しない。
手なら風呂場で石鹸つけながら、とかじゃないと
多分逝かないよ宣言。
それだとお互い脱がないとね、と暗に臭わせながら。
鬼だ。
で、また最初にループ。
思うに彼女、わりと丁寧に頼めば何でも許してくれる率が
高いんじゃないかって気がしてきた。
押しに弱い感じ。
あとは勘違いかもしれないけど、どっちかっていうと好かれてるの
かも…なんて思ってた。
そこまでは言いすぎだけど、恐らく嫌われてはいないと思った。
さんざん交渉していたらようやく
「じゃあ……迷惑掛けちゃったしちょっとだけなら……」
とやっとのことで頷いた。粘りって大事。
どうやら、雨で家に避難させてもらったり、服を乾かしてもらったり、
それからこの後、傘借りたりしなきゃいけない、とかが迷惑掛けた
ってなったみたい。
そうなれば俺はもう善は急げ、ですよ。
「じゃあ」って起き上がってトランクスごと部屋着の下を脱いだ。
少し話したから落ち着いたかと思っていたのに、その時点で
マックス勃起変わらず。
ヘソまで付きそうです。
で、俺がベッドに座って彼女は床に座って引き寄せた。
足の間に彼女がいて俺の太腿を抱えている体勢。
どうすればいいの?って感じの上目遣いをしてくるから、
そこから丁寧なフェラ指導。
最初に裏側から舐めさせて全体を舐め終わったら咥えさせた。
もうその瞬間、極楽を見た。
かなりガチガチだったから逝くかと思ったよ。
吸うみたいに咥えるんだよって教えたら、その通り、
いや俺の期待以上に吸い付いてきた。
柔らかい唇が亀頭に被せられていくわけですよ。
ヌルッ、って感じ。
で、ちょっと引き上げたら、さっきより少し深くヌルルッってくる。
ヌルッ、ヌルルッ、ヌルルルッ……
って繰り返してだんだん深くなってくる。
被せる時には唇の内側を擦り付けてくる感じ。
引き上げる時には擦り付けた粘膜を残してくる感じ。
ズルズルいいながら口でチンコの表面を撫でられていくのが最高だった。
絶対歯を立てない。
力を抜いて。
の二点を注意させたのが良かったのか。
単純に彼女の飲み込みがいいのかもしれない。
しばらくヌイてなかったからイキそうになったけど、
だらしない所を見せたくないからなんとか我慢。
全然平気って顔をして
「もっと舌を使ってみて」
と言った。
これもどうすればいい?って感じだったから、
「上下する時に舌をつける感じにして」って教えた。
そうしたらその通りに実行。
それまで唇の内側が刺激のメインだったけど舌の刺激が
プラスされた。
その頃には何回も口ピストンを繰り返していたから俺のを
真ん中くらいまで咥えられるようになってた。
で、真ん中くらいまでいって、もうこれ以上いかないって
所までいったらゆっくり引き上げてくるんだけど、抜けそうに
なるんじゃないかっていう亀頭の先端まで上がってくるんだよね。
その時に彼女が意識してるのかどうかはわからないけど、
エラの所にくるとキュッって口をすぼめるんだよ。
それがチョー気持ちいい。
下から上がってくる唇がエラを通過するたびに反射的に
ビクッってなってしまった。
そんな感じだったところに、さらに舌攻撃が加わった。
キスした時も感じたんだけど、彼女の舌は広いっていうか
長い気がした。
それが裏筋にピタッとくっついて上下に擦ってくるんだから
気持ちよさ倍増。
「んっ……んっ……んっ……」
彼女はコツがつかめてきたのか上下動もリズミカルになってきた。
「すごい気持ちいいよ」
時々褒めてあげるのも忘れない。
で、調子に乗って髪を撫でながら肩に、それから胸に、って
いこうとしたら胸を揉んだところで跳ねのけられた。
ガッカリ。
仕方ないのでフェラの気持ちよさに意識を集中する。
「んっ……んふっ……んっ……んふっ……」
って繰り返されながら彼女が首を振っているのを見下ろす。
それからしばらくしゃぶってもらって、上手くいかない時には、
少しずつ「こうして」って注意してきたから(優しくだけど)気持ちよく
なってきているんだけど、さすがにイクまではいかなかった。
結局十五分くらいしてもらったら彼女が「疲れた」って感じになって
きたから泣く泣く終了。
俺的には出せなかったのは残念だったけど、一度のキスで
終わっていた彼女にフェラさせたっていうのが大きかった。
一歩前進したみたいな満足感があったよ。
外を見ると雨はかなり弱くなっていたからチャリで帰れそうだったけど、
念の為傘を渡して彼女は帰宅。
今回も送ろうとしたけど「玄関まででいい」って断られた。
簡単に書くって言って全然簡単じゃないですよね。
まだまだ続きがあります。
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